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年頭のごあいさつ

大阪府中小企業団体中央会より

 2025年の新春を迎えるにあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、元旦から能登半島地震の発生という痛ましいニュースによる幕開けとなり、自然災害の脅威を再認識させられることとなりました。また、経済面では、高水準の賃上げによる所得環境の改善や、設備投資の増加、インバウンド需要の堅調な推移等に伴い、景気は緩やかな回復傾向が見られるようになりました。

 一方、多くの中小企業・小規模事業者においては、賃上げや設備投資の原資確保、原材料や諸物価の高騰、進まない価格転嫁、深刻な人手不足の問題など様々な経営課題を抱え、引続き今年も厳しい状況が続くことが懸念されます。また、昨年10月の衆議院選挙により少数与党となった石破政権の今後の政策運営、さらに、新たなトランプ政権によるアメリカの経済動向にも十分注意していく必要があります。

 こうした中、昨年11月に決定された政府の「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」による各種支援策が迅速に実施され着実に効果が出て、物価高が克服され、賃上げ環境の整備と企業の生産性向上が進み、賃上げと投資が牽引する成長型経済が実現することを期待しております。

 本会では、会員の皆様が直面している様々な課題からの脱却と、今後の持続的な成長・発展に向けた新たな事業活動に対し、これまで以上に積極的かつきめ細かな支援を実施してまいる所存です。

 具体的には、中小企業・小規模事業者や中小企業組合が抱える様々な経営課題の解決と、持続的な成長に向けた新たな事業展開を図るため、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金等の活用促進に向けた支援をはじめ、賃上げや価格転嫁への対応、人材の確保・育成、BCP策定やDX・AI(人工知能)の利用などを推進するため、これらを視野に入れた組合ビジョン・事業計画の策定、研修会等の開催を関係機関との連携のもと、支援してまいります。

 また、会員の皆様への直接的な支援として、行政庁への届出書類作成、理事会、総会の運営相談、国・地方自治体による各種支援策の情報提供などを継続実施するとともに、巡回訪問等により積極的にニーズを掘り起こし、きめ細かな伴走支援を行ってまいります。

 さらに、昨年策定した「中央会DX推進方針」に基づき、より多くの民間企業との連携のもと、会員組合、組合員企業のDXを積極的に推進するとともに、本会業務のDX化を図ることにより、会員サービスの充実・強化を図ってまいります。加えて、今年開幕する2025大阪・関西万博への本会出展企画「パワースポット IN ОSAKA 中小カンパニー」を通して、会員組合、組合員企業の魅力を世界に向けて発信いたします。

 これらの取り組みをより充実させるため、国及び地方自治体に対して中小企業・小規模事業者への支援強化に向けた各種要望活動を、全国中央会とともに行ってまいります。

 本会におけるこうした各種取り組みが、会員の皆様の事業活動推進に繋がれば幸いであります。

 結びにあたりまして、会員の皆様が新年にあたり決意を新たにされ、我が国経済社会の発展と中小企業・小規模事業者の振興のため、ご精進いただくことをご期待申し上げますとともに、2025年が会員の皆様にとりまして大きな飛躍の年となりますようお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。

大阪府中小企業団体中央会会長
 野 村 泰 弘

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