大阪府中小企業団体中央会では、8月23日(火)シティプラザ大阪において、令和3年度事業環境変化対応型支援事業による「第1回消費税インボイス対策セミナー」をハイブリッド形式にて開催いたしました。参加者はリアル会場36名、ライブ配信56名で合計92名でした。
講演のテーマは「導入まであと1年 インボイス制度の準備・対策について」、講師は税理士法人コモンズ代表の坂本幹雄氏。坂本氏は講演で、①消費税制度とインボイス制度、②免税事業者の対応・課税事業者の対応、③インボイス発行事業者への登録手続、④インボイス導入に向けた具体的な対応、⑤消費税の納付、⑥インボイス導入の際の注意点と経営力強化、⑦インボイス制度導入コストを最小限に抑えられる『補助金』の活用についての7つの項目について、それぞれ詳細に説明されました。 そして、自社におけるインボイス発行事業者の準備としては、登録申請を行い、請求書等の様式の変更、販売管理システムの入替・改修、仕入先がインボイス発行事業者かどうかの確認が必要であるとし、その情報管理は年内までが望ましいとのことでした。また、仕入先の課税事業者対応としては、発行されたインボイスに記載された登録番号が正確な番号であるかを必ず国税局のホームページ上で確認することが必要であると分り易く説明されました。さらに、特に注意が必要なのは、仕入先の免税事業者対応であるとし、課税仕入についてはインボイス制度導入から6年間の経過措置が認められているが、今後の取引における免税事業者との交渉や取引価格の変更については慎重な対応が求められると説明されました。
最後に、インボイス制度導入は売上や仕入に係る消費税が明確となり、転嫁がしやすくなる面もあるため、販売先の業界動向や業況、競合他社の販売価格、自社の仕入れコストや本体価格を見直すなどの適正な利益の確保に努めるとともに、自社の経営力を強化することが重要であると強調されました。
終了後のアンケートには、「非常に分かりやすい内容で参考になりました。」「今後もこのような具体的な内容のセミナーの開催を期待しております。」等の意見が寄せられ、インボイス制度対応に悩む事業者にとって大変参考となるセミナーとなりました。
引き続き、大阪府中央会では、来る9月27日(火)15時30分よりシティプラザ大阪の会場とライブ配信にて「第2回消費税インボイス対策セミナー ~インボイス制度のポイントと改正電子帳簿保存法の概要~」を開催いたします(9月22日(金)締切)。お時間の都合がつきましたら、是非次回は本セミナーにご参加いただきますようよろしくお願い申し上げます。
【お問合せ先】大阪府中小企業団体中央会 総務部経理課 TEL:06-6947-4370